「78」セヴンティーエイト*タロットのアルカナ
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高校生の時、友達がユーミンの「埠頭に渡る風」を持ってきました。「流線形’80」。大学生のお姉さんが好きでよく聞いていたらしい。
あの当時、友達はどうやって持ってきたんだっけ?スマホのストリーミングなんて影も形もなかった時代。カセットだったのかしらん?記憶がまったくありませんが。
とにかく、数人で一緒に口ずさんだりして、高校生が、ちょと大人の恋愛に憧れるような。そんな感じでした。
これがきっかけで、私はユーミンを聴くようになって、高校と大学の頃によく聴きました。
当時流行っていた曲も好きだったけど、さらに好きだったのは、荒井由美時代の曲。感受性がとても繊細で震える…。古いレコードアルバムを当時のレンタル・レコード店で借りて聴きました。古い。時代がわかる。ザ・昭和(笑)
78は、アルバム「悲しいほどお天気」に入っている曲。
「悲しいほどお天気」はとても好きです♡ まず、最初の「ジャコビニ彗星の日」で、心を鷲掴みにされる。彗星っぽい楽器音も入っていて、いい…。天体・宇宙情報は、私、若い頃とても好きで、ボイジャー探索機とか、新聞記事の切り抜きをスクラップにして集めていた。といういかにも宇宙好きの水瓶座です(笑)。
ジャコビニ彗星は覚えていませんが。72年10月9日じゃ、まだわからないね。子供だった。
話がそれてしまいそうですが(笑)、どのアルバムもいいけど、このアルバムは、かなり好きなものの一つです。「DESTINY」なんて、もう何度聞いたか。「悲しいほどお天気も」。最後の「さまよいの果て波は寄せる」は、実は、とてもとても好きな曲。「ユーミン、その若さで、もう悟ってますよね??」って思いました。盛岡がロシア語につながる「緑の町に…」もいい。
この、捨て所のないアルバムに入っているのが、『78(セヴンティーエイト)』。
「78」というのは、タロットを扱う方ならもちろんご存知だと思いますが、タロットのアルカナ(カード)の枚数です。
『大アルカナ22枚。小アルカナ56枚。合計78枚』のカード(アルカナ)を使います。
曲の中には、「4大エレメント」の精霊も出てきたり、ミステリアスな雰囲気。
当時は、私、タロットなんてまったく知らなかったし、興味もなく、逆にむしろ疑っていて、魔法なんかも完全に無関心だったんですが、この曲を聞いた時、真剣に「鳥肌が立ちました」。
♪ 命をかけるほど何かを望むなら、カーテンを開けてお入り
という部分。(歌詞の「一部」引用は、著作権法には引っかからないそうです。)
鳥肌を立てながら、「私もカーテンを開けて入りたい!」と思いました。心の奥底が、そう言った。
それから、か、すでにその前から。でしょうけれど、「無意識のうちに」入り口のカーテンを探していたと思います。いろんなことをやってきました。でも、入り口のカーテンは、なかなか見つからなかった…。
それが、もう、ユーミンの『78』なんて、記憶の遠い彼方に埋もれてしまい、完全に忘れて、とっても現実的な生活を楽しんでいた30代でのフランス留学中に、南フランスで、入り口のカーテン を見つけてしまったように思うのです。
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私は、南フランスでそのカーテンを開けて入りました。
じゃじゃじゃじゃ〜ん…。
その結果、さらに死ぬほど大変なことになったのですが…。(笑)
でも、おかげで今の私があります。
私は、「78」は、「輪廻転生」と「最後の人生」の歌 だと思っています。聞いた瞬間にそう思ってゾクゾクした10代の私。
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「絵札はさすらい」で、「未来」と「秩序」。
最後は、『黒いアラベスク』。
黒い。というのがちょっと気になるけど、『最後がアラベスク』=幾何学模様 というのは、めちゃくちゃよく理解できます。
ユーミンは華やかですが、悟っているに違いない(笑)
私も、「DESTINY』を感じながら、「さすらいの果て、波は寄せ」、「ジャコビニ彗星のように」「アラベスクの模様で終わり」たい。と、強く深く、思い ます。
子供の頃から、ずっと、こう思っています。
今、Wikipedia で調べたら、ジャコビニ彗星を発見したのは、フランス人のミシェル・ジャコビニ Michel Giacobini (1873-1938) らしい…。南フランスのニース天文台で見つけたんだって。南フランス。何かのご縁?(笑)
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